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紹介開催趣旨国際高等研究所創設30周年記念フォーラム第1回大阪フォーラム「持続可能性と幸福観」開所記念公開講演会「幸福の条件-人間にとって幸福とは-」(1993年10月8日、大阪中之島NCBロイヤル)幸福に感じるかどうかは個人的な問題に帰着しますが、高度経済成長下の我が国の国民は、物質的豊かさを享受し、総じて中流意識が拡がり、社会全体が同一方向を向いた幸福観に浸れました。しかし、低成長下の今日、従来の様な高度成長が見込めない未来に向かい、人々の価値観は多様化し、幸福観は、本来の個人的感情に基づく多様な価値観に依存することになるでしょう。一方で、人々が幸福に感じることができる社会状況を生み出せるように、あるいは幸福に感じることの質的変化が生まれるように、政府が施策として上手く働きかけることに今後国民の期待がかかるのではないかと思われます。また、個人的と言える幸福観を踏まえつつも、施策における多面的な制約下での持続可能性が、人々の生存にとっての未来を拓き、結果的に幸福観の変容を生む可能性があること、あるいはそういった幸福観の変容を誘導できなければ、社会不安や社会に対する不満が鬱積した状況を惹起することを、国民が理解することも重要になるのではないでしょうか。基本理念に謳う幸福については、研究プロジェクト「比較幸福学」(1994~1997年度)を通じて、その本質に迫ろうと取り組んだ歴史があります。これらもふまえ、大阪フォーラムでは、未来に向けた「持続可能性と幸福観」について、皆さんと考えます。創設30周年記念フォーラム日時:2014年8月21日(木)14時~17時場所:コングレコンベンションセンター(大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪B2F)後援:茶道裏千家一般財団法人今日庵、公益財団法人関西文化学術研究都市推進機構基調講演演題:日本人の精神力とは講師:千玄室茶道裏千家大宗匠(15代・前家元)、ユネスコ親善大使要旨:社会の持続可能社会を論じる場合には、多角的な視点からの検証を加えなければなりません。持続可能社会の実現を見据える場合、現実的には多くの制約に基づかざるを得ない状況が考えられるため、持続可能社会実現の過程で、私たちがいかにして肉体的、精神的、社会的な健康、安全・安心を享受し、幸福たる状態を確保できるのか。日本人の精神性に着目してご講演いただきます。パネルディスカッションテーマ:持続可能社会と私たちの幸福パネリスト:稲場圭信(大阪大学大学院人間科学研究科准教授)笠谷和比古(国際日本文化研究センター研究部教授)草郷孝好(関西大学社会学部教授)平田眞貴子(京都いのちの電話常務理事)コーディネーター:小泉潤二(国際高等研究所副所長)要旨:人類の未来と幸福のためには、多様な幸福観がうまく揉めながら共存しあうという社会が求められます。持続可能社会の構築に向けて、多様性を含有する社会や幸福観の構築が出来るのでしょうか。私たちの幸福とは何なのでしょうか。様々な立場のパネリストを迎えて、議論を展開します。August.2014 vol.86IIAS NEWS LETTER5