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高等研カンファレンス2014、高等研レクチャー2014は、次のとおり多くの機関等のご後援、ご協力により、成功裏に終えることが出来ました。この場を借りてお礼を申し上げます。後援:文部科学省、日本学術振興会、京都府、関西経済連合会、関西文化学術研究都市推進機構、日本細胞生物学会、日本生化学学会、日本分子生物学会、日本RNA学会協力:文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「動的クロマチン構造と機能」、「ゲノム複製、修復、転写のカップリングと普遍的なクロマチン構造変換機構」、「転写サイクル」、「ゲノムを支える非コードDNA領域の機能」※日本学術振興会外国人研究者招へい事業(短期S)の支援を受けました。3回の高等研カンファレンスを終えて第1回目の高等研カンファレンスでは、「神経科学の最前線:脳から心へ(Frontiers in Neuroscience:From Brain to Mind)」と題し、「脳と心」の問題を神経科学の最前線から捉え、心を担う器官としての脳を、その神経細胞やさらにはそれを介する神経伝達物質や分子的機構といった要素に還元して理解しようと試みました。それに対して、第2回高等研カンファレンスでは、「心の進化的起源(Evolutionally Origins of Human Mind)」と題し、対象をより大きな枠組みの中で捉える非還元論的、すなわち全体的なアプローチにより、神経基盤だけでなく、社会基盤、発達基盤、進化基盤などに焦点を当てることで、「脳と心」を理解しようと試みました。そして第3回は、「クロマチン・デコーディング(Chromatin Decoding)」と題し、過去2回とは別の視点から「脳と心」をも包括する高次生命現象に迫ろうと試みました。これは、クロマチン、染色体構造のダイナミックな様態によって遺伝子発現がエピジェネティックに制御されるという最近の最先端の成果を踏まえながら、様々な高次生命現象の理解に生物学的にいかに迫れるかとの問題意識から出発したものです。このように高等研カンファレンスでは、科学の最先端の課題についてフロントラインの理解をベースに異分野の知見を交叉させることで、さらなる新しい課題や科学の将来展望を示し得る密度の高い議論の「場」を提供してきました。国際高等研究所は、学術の基本に立ち返り、普遍的な真理やその新しい仮説が生まれる土壌をつくり、閉塞する社会から人類の希望ある未来のために、斬新な学問的切り口を見出すべく研究事業を推進していきます。今後とも国際高等研究所の研究事業にご理解を賜りますとともに、格別のご支援をいただきますようお願いいたします。August.2014 vol.86IIAS NEWS LETTER13